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関ヶ原っていうレベルじゃねえぞ

 久々に大河ドラマ「功名が辻」のレビューを。その前に、一つ断っておく。「功名が辻」が始まった当初、やれ神オープニングだとかこのブログで褒めちぎったことがあったが、自分の見識は実に甘かった。本能寺の変以降、脚本は破綻しまくっており、もはや最初の勢いは見る影もない。

 その最たるものが、この3週に渡って描かれた関ヶ原の合戦の経緯だ。

 ちょうどこの大河の展開を当て込んでか、CS時代劇専門チャンネルで放送中の「独眼竜政宗」もちょうど関ヶ原をこのタイミングで放映しており、さらに同チャンネルでは「葵 徳川三代」の放映を開始し、第1回「総括・関ヶ原」を見る機会を得た。さらに勢いついでに、かつてDVDに録っておいたTBS制作のドラマ「関ヶ原」(1981年正月放映)も見て、4作品ごとの関ヶ原の描き方を比較することにした。

 まず「独眼竜~」の関ヶ原だが、伊達政宗自身が同合戦には直接参加していないため、本編では直接合戦シーンは描かれていない。オープニングで軽く概要説明をした後、その結果を知らないまま、同時期の政宗は何をしていたかをじっくり描いていた。中央政界と地方大名の距離感が感じられるうまい構成だったと思う。ちなみにこの時の徳川家康役は津川雅彦、石田三成は奥田瑛二が演じていた。主役・伊達政宗はご存じ、渡辺謙である。

 「葵~」における関ヶ原は、まさに序盤のメインイベント。初のハイビジョン制作であり、関ヶ原を忠実に描かんがため作られた大河ドラマといっても言い過ぎではない。エキストラをふんだんに使い、壮大な合戦シーンをハイビジョンという武器を手にダイナミックに描いた。徳川家康は「独眼竜~」と同じく津川雅彦。脚本も同じジェームス三木であり、家康といえば津川、津川といえば家康というイメージをこれで決定的にした。石田三成は江守徹。三成というと若輩ながら切れ者というイメージから30代以下の俳優が演じるケースが多いため、江守というのは正直意外なキャスティングだが、そこはそれ、ベテラン俳優の面目躍如と言うべき好演だった。その他主立った武将では、福島正則=蟹江敬三、島左近=夏八木勲、黒田長政=山下真司、細川忠興=ささきいさお、本多忠勝=宍戸錠、井伊直政=勝野洋、毛利輝元=宇津井健、宇喜多秀家=香川照之、大谷吉継=細川俊之、徳川秀忠=西田敏行、小早川秀秋=鈴木一真など。特にベテラン俳優が目立つ構成だった。

 TBS版「関ヶ原」は正月3が日連続で放送された作品で、全編約7時間という民放としては破格の超大作。原作は司馬遼太郎、脚本が早坂暁。オープニングに新幹線が関ヶ原付近を通り過ぎる映像は、いにしえの大河「太閤記」を意識しているらしい。ナレーションを石坂浩二が担当(ウルトラQ?)。演ずるは徳川家康=森繁久弥、石田三成=加藤剛、福島正則=丹波哲郎、島左近=三船俊郎、細川忠興=竹脇無我、本多忠勝=高松英郎、宇喜多秀家=三浦友和、大谷吉継=高橋幸治、小西行長=川津祐介、山内一豊=千秋実、小早川秀秋=国広富之などなど、もう奇跡としか言いようのない面々だ。ここまで役者がそろえばさすがに名作ができないわけがなく、ハイビジョンなどなくともこれだけダイナミックな映像は作れるというお手本のような合戦シーンは圧巻だ。

 そんな過去の名作と比べられなければならない「功名が辻」も気の毒といえばそれまでだが、それを差し引いてもほめるところの少ない、最近のはやり言葉を使えば「関ヶ原の戦いってレベルじゃねえぞ」っていうやつだ(わかる人にだけわかればよい)。「功名が辻」の主役は今更言うまでもなく山内一豊の妻・千代であり、その夫一豊もそれに準ずる。同合戦における一豊の成果として有名なのは、合戦の前、下野・小山評定での、自らの領地を家康に献上する旨を真っ先に進言したことである。そのエピソードが強調されたのは当然であるが、上方での石田三成の動向を家康が知ったのが千代からの書状というのは、いくら何でも千代の出しゃばりすぎである。もしこれが史実なら、山内家の所領は土佐20万石よりもっと優遇されていても不思議ではない。

 そして何よりひどかったのは、合戦シーンの大半が6年前に作った「葵」の映像の使い回しだったことだ。一豊が闘うところなど、役者がアップになるシーンはロケではなくスタジオ撮り。そのほかは(ほとんどでなく)全部、流用である。おまけに遠巻きに津川雅彦が映っている映像まであった。家康を演じた西田敏行や、三成役・中村橋之助らの甲冑姿がこれまた使い回しだったのは、使い回し映像にあわせるために他ならない。そのほかにも、最前線で闘っていたはずの井伊直政=篠井英介や本多忠勝=高田延彦が後衛の家康の隣にいたりと、つっこみどころは数知れず。

 あと1カ月分しか残っていないこの時期の大河ドラマは、すでに次回作が撮影に入っているせいもあってか、手を抜いているという感じが否めないのが例年の傾向ではある(「新選組!」などの例外もあるが)。脚本家の疲れというのもあるであろう。それでも、大河ドラマは腐っても大河ドラマであってほしいと思うファンは未だ大勢いるのである。尻すぼみするような大河ドラマはもう見たくない。もっと計画性を持って、波の少ない構成を次作「風林火山」以降、期待したい。

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