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「ギララの逆襲」 怪獣映画に名を借りた壮大な国際政治ドラマ?

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 この夏最大の話題作「ギララの逆襲」を見た。ギララについての説明は先に書いたのでこちらを参考にして欲しい。で、真っ先に感想だが、期待以上、いやあ怪獣映画って本当にいいもんですね(水野晴郎最後の出演作でもある。スクリーンの水野さん、痛々しかったなあ。改めてご冥福をお祈りします)。

 中身そのものは確かにB級。もちろん監督・河崎実はそれを敢えて狙って作っているのだが、B級映画としての使命を見事に果たした上で、A級作では絶対できない主張を見事になしている。

 その一つは「金をかけなきゃ怪獣映画は作れない」という神話の否定。ギララが暴れているシーンをしばらく見て、これだ!と膝を打った。前作「宇宙怪獣ギララ」の映像の流用である!!(パクリじゃないぞ、松竹の許可は取ってある)
 ビルが爆発するシーンで適当なローテーションで使い回すというのは東映の戦隊ものなどでも未だよく使われるが(そういえば特撮アドバイザーの肩書きで佛田洋さんの名前がありましたね)、40年以上前の映像を使い回すというのはさすがに聞いたことがない。言うなれば、ウルトラマンに太平洋戦争の映像を割り込ませるような時間の超越。これもデジタルリマスタリングという文明の利器のたまものなのだが。
 デジタル処理にはもちろんそれなりの手間がかかるわけだが、新たにミニチュアを作って火薬を使ってぶっ壊すよりはるかにコストは安い。昭和30~40年代のの東宝特撮とて、デジタルこそなかったものの、複数の作品で同じ特撮シーン、特に火薬を使った場面などはさんざ使われていた。見る側はもちろんそれに気付くわけだが、その点をネタとして語ることこそあるが決して絶対悪とはとらえなかった。むしろ「待ってました」と手をたたいたりさえした。河崎監督曰く「怪獣映画は日本の伝統芸能」。いつも出てくる場面は、出てくると安心するのである。もちろん、今回の流用シーンも嬉しかった。

 そしてB級映画の使命その2。それは政治に対する皮肉である。この「ギララの逆襲」のサブタイトルは「洞爺湖サミット危機一発」(決して「一髪」の誤植ではありません。これも河崎流です)。洞爺湖サミット開催のさなか、札幌市街にギララが現れ大暴れする。そこでG8の首脳たちが、ギララを倒す対策を打ち出していく。ちなみに、ここにで作るG8首脳、米大統領は特に名前が呼ばれず、日本の首相は安倍晋三っぽい「伊部総理」となっているなど、微妙に現実とは換えてあるが、英語のセリフなどを聞いているとけっこうやばかったりする。確信犯ですな。
 で、各首脳が、お国柄を反映した作戦を繰り出していく。例えば、怪獣出現の直前までCO2排出が少ないなどと日本を批判していたドイツの首相(もちろんおばちゃんです)が、本国から毒ガス舞台を呼んできたり(ナチスの毒ガス兵器はドイツの伝統って、これ絶対欧州じゃ上映できんね)、ロシアの大統領の指示でやってきた黒メガネの男が猛毒入りの注射型の弾丸をギララの背中に打ち込むと、英国の首相が噛みついたり。そして日本人美人通訳と浮気して会議の最中にもかかわらずベッドでよろしくやってるフランスの大統領(美人通訳を演じるは巨乳グラドル森下悠里。さすが河崎監督、女の子選びのセンスは見事です)。まさに国際政治の縮図を、怪獣映画の名の下で浮き彫りにする河崎表現。前作「日本以外全部沈没」に続く政治的問題作である。
 その極めつけは、頼りない我が国の総理に代わり堂々と姿を現す白髪交りに細い目、すらっと背が高いあの方。そこでなんとこの人、日本の首相経験者のくせにギララへの核攻撃を主張する。実はその正体は・・・。でもこの展開、フィクションなのは言うまでもないが、現実で無くもがなと思わせてしまう。

 さらにこの映画で、忘れてはならないのが、地球防衛軍の高峰参謀役を熱演した我らがウルトラマン(中の人)、古谷敏さんだ。ギララの攻撃を受け「助けてください!」と電話越しで発したセリフ。あれはまさしくウルトラセブン第28話「700キロを突っ走れ!」での弱々しいアマギ隊員そのものだ。あのセリフを聞けただけでもこの映画に1300円(前売り)投じた価値は十分だ。

 あと、主役に抜擢された加藤夏希。役柄は東スポの記者で名前は「隅田川すみれ」。言うまでもなくウルトラQの「江戸川由利子」に対するオマージュだ。ちなみに相棒の男の名前は戸山三平。もうウルトラマン原理主義者・河崎実、遣りたい放題である。パロディはパロディだが、だんだん加藤夏希を見ていくうちに、その姿・声が往年の桜井浩子のような気がしてきた。本人が意識しての役作りだろうか。一度会って聞いてみたい。

 そうそう、タケ魔神の木造が、手に消化器と傘を持っていたのを見て。笑いを抑えるのに必死だったことを書き加えておく。
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